あーいけてるライブはリア充にとっての盆踊りなんだなって感じた話

riaju_bondance

先週の日曜、日比谷公園で開催されていた、NEWTOWNなるイベントに行ってきた。
Web制作会社のCINRAさん主催のイベントで、ライブありトークありお酒ありご飯ありの、都市型フェスのようなやつだ。

 
まぁ自主的に行ったというよりはCINRAで働く夫について行ったというのが本当のところだが、出演アーティストは好みだったし、趣味および行動年齢の高めな私でもわりと楽しみにしていたイベントだった。

 
出店している飲食店はどれもおしゃれで魅力的だったし、5人同時に似顔絵を描いてくれるコーナーや、さまざまなミュージシャンが出品した古本ブース、アートな感じの雑貨ブースなど、ひとつひとつコンセプトがきちんとしていて悔しいくらい素晴らしかったんだけど、今日話したいのは違うことなんだ。

 

 

 

 

私と夫は、会場についてわりとすぐ、ライブの本会場である野外音楽堂に入った。
それで、この日行われる最初のライブから最後のライブまでをほぼ全部見た。

 

この日のハイライトは4番目に登場したアーティスト「Yogee New Waves」のときに来た、と思う。少なくとも私にはそう見えた。それまで椅子に座って頑なに立とうとしなかった観客たちが、このバンドが出てきた瞬間、ワーッという歓声と共に全員立ち上がったからだ。

 

それからはもう大変だった。奇声を発する人や、手を上げ、身体を揺らす人。しかもだんだん激しくなっていく。特に私の目を引いたのは、4列ほど前の方にいたあるカップルだった。

 

 

 

ウェーブのかかった黒髪ロングヘアをひとつに束ねた女性と、ゆるっとした古着シャツに今風のニット帽とおしゃれメガネを身につけ、ヒゲを生やした男性。「ラブアンドピ~ス」とでも言い出しそうな雰囲気のこの2人、ひと昔前なら「ヒッピー」と呼ばれる若者だっただろう(個人の感想です)。

 

彼らの「踊り」は、ひときわ目立っていた。機敏な動きをしてみたり、かと思えば酔拳のような動きをしたり、彼女の腰を抱いてみたり、目を合わせて乾杯したり。ダンサーのように整えられた動きではない。でもどの動きからも「気持ち悪さ」は感じられなくて、なんとなくオシャレな、「慣れた」感じのする動きだった。

 

そういうのを見ると、「この人たち、『かっこいい俺たち』に浸ってるだけじゃないの」「純粋にこの場を楽しんでないんじゃないの」「あそこで気持ち悪い踊りをしているおっさんの方が、よっぽど音楽と向き合ってる」と思ってしまう私だが、ふと思い至ることがあった。

 

 

 

 

「私にも『かっこいい私』に浸る瞬間がある。そして、そのときの私は最高にその場を楽しんでいる」

 

 

 

 

それが、盆踊り。私の、最大にして唯一の趣味だ。

 

盆踊りをしているときの私は、めちゃくちゃ人の目を気にしているし、これでもかというくらい自分に酔いしれている。それと同時にその場を最高に愛している。

 

「私を見て!!」「どう!この動き!?」踊ってるとき、そう思ってるよ、6割ぐらいは。
「うわーあのお姉さんすごい」「動きキレッキレだな」そう言われると嬉しいよ。
そんなの純粋じゃない? 「かっこいい私」ばかり気にして、その場を楽しめてない? うるせえ!! そうやって踊り続けていると、動きに自信が持てて、迷いがなくなって、音楽とひとつになって、我を忘れるくらい楽しい瞬間がおとずれるんだよ!!!!!!!!!

 

 

 

 

「それが君たちにとっての盆踊りなんだね」

 

ヒッピーカップルの踊りは相変わらずシャレ散らかしていたが、もう私がイラつくことはなかった。

 

 

夏が終わる前に、またひとつ大人になってしまったな。